格差社会 借金 奨学金

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奨学金の返済で苦しんでいる人がいます。多額の学費負担で貧乏になる家庭が増えています。

奨学金・学費貧乏

日本の学校の授業料は高い

日本の大学の授業料の高さは、世界の中でも異常なほど高い部類に入ります。欧州ではほぼ無料に近いそうです。そのため多くの学生が奨学金を貸与されています。奨学金と言っても返済義務があり、早い話が借金です。大学を卒業した途端、高額の借金の返済が始まります。このままでよいのでしょうか?

幼稚園は私立、小学校は公立、中学から大学まで私立に進学した場合、必要な費用は2000万円前後と言われています。これはラフな見積もりで、文系と理系、大学が自宅から通学する場合と自宅外から通学する場合で異なりますし、選ぶ学校でも当然異なります。さらに塾代なども必要で、それも選ぶ塾により異なりますのでここではこれ以上見積もりの精度を上げることは行いません。

子供が2人以上になると当然のことながら費用が2倍以上になります。このことが子供の人数を抑制する一因にもなっているでしょう。学費は削りにくい費用であり、教育熱心な家庭ではむしろ積極的にかけるので、家計を圧迫する要因となります。それは通常、大学でピークに達します。

大学生の多くは奨学金を貸与される

大学まで子供を進学させた家庭では、それまでに投じた学費の負担や大学の授業料の高さから、奨学金を受け取る家庭が多いようです。大学では独立行政法人日本学生支援機構などから、奨学金を受け取り易いこともその一因です。

返済義務のある奨学金は借金

奨学金には返済義務のないタイプと返済義務のあるタイプ(貸与)があります。返済義務があるタイプには無利子のものと、利子が課されるものがあります。忘れてはいけないのは、返済義務があるタイプは「借金」であるということです。

通常は大学在籍中は返済が始まらず、卒業後に返済が始まるため、借金をしているという意識が薄くなることがあるようです。

授業料を払うことが困難で奨学金を受け取った場合、フルに近い金額を受け取るケースがあり、それが卒業まで累積するとかなりの高額になります。例えば月額10万円ならば4年間で480万円です。大学院修士課程まで進学し、6年間となると720万円、博士課程まで進学し、合計9年間となると1080万円にまでなります。

運よく大企業に就職して、給与の中から滞りなく返済できれば良いですが、給与が低かったり、最悪、就職できなかった場合は返済に窮することとなります。返済が滞れば利子が割り増されたしますので危険です。奨学金を貸与された時期、延滞が発生した時期によって場合分けされていますが最大で年利10%にもなる高金利です!借りている金額によってはこれほどの高金利を課されたらそれだけで破産してしまうでしょう。

高校生にも奨学金制度がある

前述の独立行政法人日本学生支援機構は、主に大学院・大学(学部)・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)の学生を対象としています。高校生には文部科学省の高校生等奨学給付金制度などがあります。

奨学金返済に関わる苦労話

奨学金返済が滞りブラックリストへ

延滞した場合の独立行政法人日本学生支援機構の取り立ては民間業者に委託されており、3ヶ月連続の滞納で滞納者の個人情報が多重債務者対策などに用いられるいわゆるブラックリストに登録されるようです。滞納が9ヶ月間続くと一括払いを督促されます。さらに一括払いに応じないと給与の差し押さえや提訴が実施されます。そのような状況となるともちろんクレジットカードが使えなくなり、ローンも組めなくなります。

返済を3カ月以上延滞している人は2014年度で17万3000人、利用者の4.6%に上ります。

奨学金返済が滞る原因は失業や低賃金の非正規雇用が多い

独立行政法人日本学生支援機構によると2011年度末時点で3ヶ月以上延滞している債権は2647億円。延滞者の半数以上が非正規雇用や失業中の若者だそうです。日本の格差是正には教育の機会均等が重要であり、そのためにも授業料の高騰は危機的な影響を与えます。一律に大学に補助を出して授業料の減額を行うことが難しいのであれば、奨学金の貸与を止め、給付に切り替えるのが有効なのではないでしょうか?

奨学金返済があると結婚できない?

結婚する前に相手が多額の借金を抱えているのか否かを確認することがあります。奨学金も返済義務があれば借金であり、これを隠していて結婚後に発覚すると問題となる場合があります。親に学費を負担してもらった人にとっては、多額の奨学金返済は親が学費を払わなかったことによるものと考える人も少なくありません。さらに親が経済的にある一定以上の水準の生活をしていたりすると、結婚相手が奨学金返済のためにお金を払い、その分家計の負担が大きくなることに不満を持つ人もいます。結婚前に奨学金による借金がある場合は正直に伝えた方がよいでしょう。

奨学金による借金があるために結婚をあきらめるような判断を相手がすることもあるでしょう。そのような意味でも、奨学金はできるだけ早く返済した方がよいでしょう。

奨学金が人生の重荷になる

学生時代に借りた奨学金の返済を抱える人は、そうではない人に比べて、「子供が少ない、結婚・持ち家の取得も遅れる」ことが、大分大学の川田菜穂子准教授の調査によって明らかになりました。奨学金が人生の重荷になっていると言って良いでしょう。少子高齢化の主要な原因の一つが、経済的なものであることはもはや明白です。給料が少なければ、結婚することも難しくなりますし、晩婚化が進みます。また結婚しても、高い教育費を考えると子供の人数を制限せざるを得ないと考える人は少なくないでしょう。現在の日本の最大の問題は人口減少であり、その解決のためには子供を増やすしかないことは言うまでもありません。全ての政策を子供増やす方向へ集中すべきでしょう。(参考文献:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170823-00000008-asahi-soci)

奨学金が返済できずに自己破産しても免除されない

奨学金が返済できずに自己破産する人がいます。その場合、本人の返済義務は無くなるのですが、連帯保証人や保証人に請求が行きます。借金の返済そのものが免除されるわけではないのです。両親の経済状況が悪く、授業料等を払うために奨学金を借りることが多いのですが、奨学金の返済ができずに最終的に両親に請求が行くような事態になると悲惨です。

奨学金を親が使い込んでしまう

実際にあった事例では、子供が受給している奨学金を親が使い込んでしまうケースがあります。それも生活費ならまだしも、ひどい例ではギャンブルなどに使ってしまう例です。そして授業料が払えず退学になるという最悪のケースに至ることがあります。退学となるとその途端にそれまでの奨学金の返済が始まり、返済に窮することとなります。

女子大生風俗嬢

今ではどんなに偏差値の高い大学でも風俗で働く女子大生は一定数以上いると言われています。労働者の平均給与の下落により、親が子供の学費を払うことができず、子供が自分でお金を稼いで払うというケースが増えています。月に10万円の奨学金を受け取ったとしても、私立大学を親の援助なしで卒業しようとするとかなり厳しいことは事実です。通常のアルバイトではお金が足りず、風俗で働く女子大生がいるのもそのような背景があります。さらに運良く大企業に就職できたとしても、奨学金の支払いのために風俗で働き続ける人も・・・。女子大生風俗嬢 [ 中村淳彦 ]

奨学金による借金を返済するために

独立行政法人日本学生支援機構の貸与型の奨学金の場合、成績優秀者は一部返済免除あるいは全額返済免除の制度があります。その制度をよく確認し、大学の先輩・教員等に相談し、どのようにすれば返済免除の適用を受けられるかを確認した上で努力し、勉学に励むことが有効でしょう。

奨学金を受給しながらも、ほとんどの学生がアルバイトをするでしょう。効率よくアルバイトで稼ぐ方法を工夫し(もちろん法律・倫理を守った範囲です)、収入を増やし、少しでもお金を貯める努力をするべきです。奨学金の返済が始まる時点までにある程度のお金を貯えられれば、不測の事態に備えられます。

有利子の奨学金を返済する場合、住宅ローンなどと同様に、繰り上げ返済をすることで支払い総額を減らすことができます。借金はできるだけ早く返済する努力をした方がよいでしょう。しかし、繰り上げ返済を優先し過ぎて、手元に残すお金が減り過ぎた場合、不測の事態が起こると支払いが滞ることもあります。そのような事態になると利子が増えて逆効果になるので、手元に残すお金とのバランスを考えましょう。

学費は子供が小さな時からコツコツ貯めるべし

日本の学費は本当に高額です。入学金・授業料などとして学校に納める金額だけでなく、実際には教科書代、交通費などもろもろの費用がかかります。それらの出費が本格的に始まってからでは貯金をするのが難しく、できるだけ子供が小さな時から貯える必要があります。自分でお金を用意することで、そもそもの借金を減らすことができます。

お金を貯めるためには稼ぐことと同じぐらい、出費を減らすことが必要です。最近では中学を卒業する人に不要になった制服を寄付してもらい、それを必要な人に支給するような取り組みを始めている人がいます。制服代だけでも節約できればずいぶん助かります。率先してそのような仕組みを作ってもよいかもしれません。他人の助けを待つだけでなく、少しでも自分で努力することが必要です。

借金をしてまで大学に行く必要があるのか?

日本の高校進学率は2014年に約97%、大学進学率は約57%ですので、同世代約55%が大学に進学していることになります(2014年の進学率は速報値で、今後修正される可能性があります)。大学に進学したい人・させたい家庭からすると、「大学に進学しない」といった進路は考えられなくなってしまうかもしれません。しかし、大学に進学する以外の進路も当然のことながら存在しているということです。奨学金による大きな借金を背負ってまで、大学に進学する必要があるのかよく考えてみることも大切です。

確かにある職種、企業によっては大学卒でなければ採用してもらえないところもあります。実社会では学歴による賃金格差もあるでしょう。日本の社会も新卒一括採用などといった慣行も変えていく必要があります。もっと高卒・専門学校卒で成功している人にスポットを当て、ロールモデルとして後に続く人の目標になって欲しいと思いますし、そのような人々が積極的に高卒・専門学校卒の人を採用し、重用していけば日本社会も変わっていくかもしれません。

早稲田大学奨学金制度新設

早稲田大学は児童養護施設出身者向けの奨学金制度を2017年度に新設すると発表しました。児童養護施設出身者が対象で、入学金や授業料などの学費負担を4年間ゼロにするそうです。

早稲田大学にはその他にもいろいろな奨学金制度があります。制度も変更されることがありますので、現時点での正確な情報は直接早稲田大学にご確認下さい。

文部科学省無利子奨学金拡充

日本経済新聞が2016年8月31日に以下のように報じました。

「文部科学省は2017年度予算の概算要求について、16年度当初予算から9.5%増の総額5兆8266億円になると発表した。経済的理由で大学進学に影響が出ないよう奨学金の充実などを計上した。  「学びのセーフティーネット構築」として拡充を打ち出したのは、無利子奨学金や大学の授業料減免など。無利子奨学金は予算不足から約2万4千人が適用対象でありながら利用できていないという。こうした「残存適格者」全員の解消を含め、計1033億円を要求した。」

つまり、これまで無利子奨学金の受給を希望しながらも受給できなかった人に対し、無利子奨学金を受給できるように予算の手当てを概算要求したそうです。ただし、奨学金の受給資格に、所得等があるため、希望すれば誰でも受給できるわけではありませんが、これらの資格を満たしていれば受給できるようになる見込みです。


コンテンツ

1.借金を返済した人たち

2.自己破産(民事再生)した人たち

3.借金を作ってしまう原因

4.借金に負けないためにどうすればよいか?

5.収入を増やす!節約する!

6.女性の貧困について

7.高齢者(老後)の貧困について

8.交通遺児世帯の貧困について

9.借金返済(債務整理)方法

10.ギャンブル依存症

11.借金・貧困に関係がある統計情報

12.格差社会を知る・生き抜くための本

13.奨学金・学費貧乏

14.スポーツ選手とお金


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